皆さんはギリシャ神話のエピソードをご存知ですか?
僕はつい最近までギリシャ神話についての知識が皆無だったので、これではドイツ留学中にヨーロッパの文化を理解できない、と思い一冊書籍を読みました。
本を読む前のギリシャ神話に対する印象は、
- かっこいい
- 堅そう
- 難しそう
って感じでした。
しかし、本を読み終えた後のギリシャ神話に対する感想は、
- ちょ、神様??ww
- なんというか、なんでもありなんですね、マジで。
- そんなことで世界滅ぼすなよwww
- キャラ立ちすぎやろ、全員。
って感じですw
こんなにギリシャ神話がぶっとんでる物語だとは思いませんでした。
どのエピソードも強烈なのですが、この記事では、特に印象に残った面白いエピソードを3つご紹介していきます!
なお、この記事は下の「面白いほどよくわかるギリシャ神話」の内容を元に書かれています。
とても分かりやすい文章で、楽しく読めたのでおすすめです。
切り取られたウラノスの〇〇から絶世の美女誕生
まず、この世界に一番先立って生まれたのは、「カオス」というすべてのものが混沌と混ざり合ってる巨大な渦です。
これくらいのスケールのデカさには慣れてくださいね(笑)
で、このカオスから、大地の女神「ガイア」というあらゆる神のおばあちゃんに当たる存在が誕生します。
このガイアおばあちゃんは、自力で多くの神や山々を生み出します。
その後ガイアは、自力で生んだ子供の1人、天の神「ウラノス」と結ばれます。
そして、ガイアとウラノスは、ティタンと呼ばれる12の神々と同時に、「恐ろしい怪物たち」も生みます。
世界の王となったウラノスは、この自分の子供である恐ろしい怪物たちの存在を恐れ、自分の子供たちを縛り上げ、妻のガイアのお腹に戻し、地底に閉じ込めました。
これに激しい怒りを覚えたガイア。怪物とは言えど、ガイアにとっては自分の腹を痛めて生んだかけがえのない子供たちだからです。
ガイアはこれまた自分の子供であるティタン12神を呼び出し、こう言います。
「かわいい我が子たちよ。この刃物を使って私の教える通りにあのひどい父親ウラノスに罰を与えてやってくれ。勇気のあるものはウラノスに変わってこの世界の王になることができるのだぞ。」
これに名乗り出たのは、末っ子の「クロノス」。ガイアは大喜びし、クロノスに父への復讐計画を伝えます。
そして計画当日。クロノスはガイアから受け取ったノコギリのような鋭い刃の付いた鎌を持って父ウラノスを待ち伏せします。
息子が待ち伏せしているとは知らずに天空からガイアのいる地上に降りてきたウラノス。
その瞬間、息子クロノスが隠れた場所から飛びかかり、なんと、父ウラノスの性器を鷲掴みして、手に持った鎌で刈り取ってしまいます!!
そして、息子クロノスは切り取った父親の性器を肩越しに背後の海に投げ捨てるのですw
しかし、神の肉体は「不死」。ウラノスのリトルウラノスは大海を漂い続けることに。
シュールw
その後、長い漂流生活を経て、その肉塊は、絶世の美女と謳われる美と愛の女神「アフロディテ」になります。
もう、意味が分かりませんww
ゼウスの正妻ヘラが自力で生んだヘパイストスがかわいそすぎる
ゼウスの正妻「ヘラ」は、超嫉妬深い女神として有名です。
ゼウスは神々の王として君臨しつづけた最も偉大な神ですが、欠点が1つだけありました。
それは、「浮気グセ」です。
ゼウスは数百回もの浮気を繰り返し、その過程で多くの神や英雄を生み出しています。
ゼウスの浮気の話もかなり面白いのですが、定番すぎるので今回は取り上げません。
で、このゼウスの浮気を嫉妬深い女神ヘラが許すわけがありません。浮気自体もそうですし、何より自分以外との子が、自分の子より優秀であることが許せませんでした。
そういうわけで、ヘラは自力で子供を生みます。これが「ヘパイストス」です。
しかし、このヘパイストス、生まれながらに足が曲がっていて歩くのが不自由な上、見た目も悪い醜男でした。
困ったのは母ヘラ。
「ゼウスを見返すために自力で生んだ子がこんなにみっともない姿なんて。これでは他の神々にまで笑われてしまう。」
そう思ったヘラは、生まれたばかりの赤子ヘパイストスを、天上から下界へ投げ落としましたw
ただ、この後、ヘパイストスは下界で修行を積み、どんな物でも自由自在に作れる「技術の神」に成長します。
そうして、ヘラにも認められ、再び天空の神々の仲間入りを果たします。
それだけではありません。なんと、先程紹介したウラノスの切り取られた男根から生まれた、どの神々も羨むような絶世の美女アフロディテと結婚するのです!
大逆転ですね!!めでたしめでたし、、、とはいきませんw
アフロディテは、結婚して間もなく、この醜い夫を毛嫌いします。
そして、ヘパイストスが留守の度に、たくましい美男子である戦争の神「アレス」と密会を続けます。
妻の浮気に気づいたヘパイストス。怒ったヘパイストスは、持ち前の何でも作ることができる技術で、ベッドに無数の見えない鎖を張り巡らせます。
そして、密会しようとしたアレスとアフロディテをその罠に掛け、世界の神々を呼び集めて、その恥ずかしい姿をみんなに見せつけました。
2人を笑い者にしようとしたヘパイストスでしたが、神々の反応は違いました。
「あんなふうにアフロディテを抱けるなんてアレスが羨ましいなぁ」
ヘパイストスの努力は虚しく終わり、その後も二人は密会を続け、夫婦同然にくらしましたとさ。
ヘパイストス、どんまいw
ヘラクレスの12の難行が鬼畜
最後は、英雄ヘラクレスの話です。
ヘラクレスは、最高神ゼウスと人間アルクメネとの子なので、神ではなく人間です。
ゼウスは、次に起こる戦争は神々だけでは勝利できないことを予想していたので、強い人間の力を必要としていました。
そこで、アルクメネの非凡な美貌に目をつけ、巧みに騙して、英雄ヘラクレスを産ませます。
このヘラクレスの出産を黙って見ていられない方が1人いらっしゃいますね。
そうです、妻ヘラです。
ヘラは、ゼウスの絶大な期待の元で生まれたヘラクレスをいじめ抜きますw
まず、ヘラは、赤ん坊のヘラクレスのいるところへ2匹の毒蛇を送り込みます。
しかし、さすがはゼウスの血を引くヘラクレス、その2匹の毒蛇をためらいなく捕まえ、あっさり絞め殺します。
その後すくすくと強くなるヘラクレスですが、ある日、ヘラに発狂させられ自分の子供を全員殺してしまいます。
途方にくれたヘラクレスは、予言の神アポロンのお告げにより、とある国の王「エウリュステウス」に仕えることになります。
実はこのエウリュステウスは、ヘラの悪巧みにより、本来ヘラクレスが手にするはずの「王になる運命」を得た、言わば分不相応の王なのです。
この王エウリュステウスは、自分の地位が奪われることを恐れ、ヘラクレスに無理難題を押し付けます。
これが、ヘラクレスに課せられた「12の難行」です。
~ ヘラクレスの12の難行 ~
- ライオン退治
- ヒュドラ(毒蛇の怪物)退治
- 黄金の角を持つ鹿の生け捕り
- 大イノシシの生け捕り
- 汚物が積まれた畜舎の掃除
- 森の鳥の皆殺し
- 凶暴な牝牛を連れ帰る
- 人食い馬を連れ帰る
- 戦闘民族の女王の宝の帯を持ち帰る
- 怪物の飼っている牛の群れを連れ帰る
- 黄金の林檎を取ってくる
- 冥府の番犬ケルベロスを連れ帰る
どれも鬼畜すぎる内容なのですが、事あるごとにヘラが難行達成をじゃましてくるので、一層鬼畜になります。
しかし、遂にはヘラクレスはこれら12の難行を達成し、その後神々への仲間入を果たすのです。
このヘラクレスの物語をはじめ、人間から神になる過程は常に障害が立ちはだかります。
これらは、「人間の魂」は努力を続けることで肉体から解放され、神々のもとへ帰ることができるという世界観を表していると言えます。
なるほど…ギリシャ神話、奥が深くて、おもしろいですね!
ギリシャ神話の面白いエピソードまとめ
ギリシャ神話がこんなに面白い物語だとは思いもしませんでした。
これだけ神々のキャラが立っていて、印象に残る話だからこそ、何千年も語り継ぐことができたのでしょうね。
ギリシャ神話は、ヨーロッパの芸術作品では頻出ですので、ギリシャ神話について少しでも教養があると、より作品が味わえるようになります。
また、「神話の法則」を理解すると、すべてのフィクションは神話の焼きまわしと言われるくらいですので、普段鑑賞する小説や映画、アニメなどを、一歩引いた違う視点から見ることができるようになるので、超お得です。
神話の法則を理解するには、下に紹介するクリストファー・ボグラー氏の「神話の法則 夢を語る技術」がオススメです。
ぜひ興味のある方は、神話の関連図書を一読しておきましょう!
それでは、よいギリシャ神話ライフを!
Gute Reise!(よい旅を!)
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